東京の井戸

年間70冊読む20歳が、あなたに。読書と着想を。

考えを文章にするのが苦手なあなたにお勧めな1冊『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

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文章術の本という情報しかなかったので、あまり期待していなかった。

世の中には文章を上手に書くための本が溢れているが、テクニックを羅列したものだったり、「なぜそうすると上手い文章になるの?」という疑問に答えてくれないものだったり、残念な本が多い。

だがそんな私の思い込みは、良い意味で完全に裏切られた。

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を紹介したい。

 

Caution!    

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印象に残った言葉

文章を書くことは、他者を動かさんとする”力の行使”なのである。

第2講

 

なぜ、あなたは10年前の自分に向けて書くべきなのか?

いま、この瞬間にも日本のどこかに「10年前のあなた」がいるからだ。 

第3講

 

書きたい文章ではなく、書くべき文章を書く

上手い文章とはなんだろう。

私は、人を動かせる文章だと思う。

いや、文学的にすぐれた文章だ。あるいは、理路整然とした文章だ、という人もいるだろう。 

では、なぜ理路整然と論理をつむぐのか。なぜ感情に訴えかける言葉を並べるのか。

結局のところ、その文章を通じて読者を動かしたいからなのだ。

広告の文章であれば、自分たちの素晴らしい商品を勝ってほしい。企画書のような文章であれば、自分のすぐれた企画を通したい。全ての文章技術は、読者を動かすための手段である。

本書は、そのことを私に思い出させてくれた。

 

事実と理由と主張、そして論理

では、ひたすら自分の主張を書けば良いのだろうか。

男性でも化粧水をつけると、日々に文字通り潤いが生まれる。あなたはこの化粧水を買うべきだ。

この文章で商品を買う人はいない。あまりに独善的だからだ。では、次の文章ではどうだろう。

男が、化粧水をつけるなんて恥ずかしい。だいいち、必要がない。2週間前まで、私もそう思っていた。だが姉が化粧水を勧めてきたので、風呂上がりになんとなく付けてみた。誇張でなく、肌に潤いがあるとこんなにも世界が違うのかと思った。確かに、具体的なメリットは見えにくい。納期が縮まることはないし、昼食の弁当が安くなることもない。だが、明らかに人からの見られ方が変わった。上司には2回も「最近血色がいいな」と言われ、女子社員からも肌が綺麗だと褒められた。人は思った以上に肌を見ているのだ。だから肌は、あなたの評価にも影響を与える。あなたが男性で化粧水を付けていないなら、この化粧水を買うべきだ。張りのない日々を送っていると感じているなら特に。

後段無理やりになってしまったが、先ほどの文章と比べると段違いに説得力があると思う。実際に買うかはともかく、商品を見てみようという気にはなったのではないか。

この文は「事実」

上司には2回も「最近血色がいいな」と言われ、女子社員からも肌が綺麗だと褒められた。

 「理由」

人は思った以上に肌を見ているのだ。だから肌は、あなたの評価にも影響を与える。

 からなっている。さらに、別の本で学んだ「自分事化」

男が、化粧水をつけるなんて恥ずかしい。だいいち、必要がない。2週間前まで、私もそう思っていた。 

 も盛り込んだ*1

いくら気持ちがこもっている曲でもデタラメな旋律とリズムでは人の心が動かないように、説得力のある文章には「型」がある。

そして型を覚える以上に大切なのが、どうしてその型に説得力が生まれるのかという理由である。

本書は「文章は人を動かすために書くもの」という信念のもと、型と型の理由を教えてくれる。

人を動かす文章の書き方を、一緒に学びませんか。

 

紹介した本

以下の本を紹介した。ぜひ見てみてほしい。 

*1:『沈黙のWebライティング』という本で学んだ。追ってレビューする