東京の井戸

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FP3級に25時間で受かるまでの学習法と教材

こんにちは。東京のひとです。

昨日3月6日にFP3級の合格発表があったのですが、無事に合格していました。

毎回、資格試験や慶應通信の科目試験では時間がなくてほぼギリギリのレベルで合格するのですが、

今回は特に仕事が立て込んでおり、FP3級の総学習時間が25時間だったので

その限られた時間で資格取得を目指し学習したことを書き残しておきます。

なお、筆者は金融系の仕事には全くついていないので、予備知識はほぼありません。強いて言えば納税しているので税金と、あとは不動産を少しかじっているくらい。

Caution!    

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やったこと1:学習する範囲を絞る

一言でいうと:「ライフプランニング」「リスク管理」「金融資産運用」を捨てる

 

テキストをパラパラと見ると、FP3級には6つの章があることがわかります。内容は

  1. ライフプランニングと資金計画:ほとんど年金、ライフプランニング手法や倫理など少し
  2. リスク管理:生命保険と損害保険がメイン
  3. 金融資産運用:株式、債券、外貨建て商品、デリバティブなど
  4. タックスプランニング:個人の税金全般
  5. 不動産:不動産の規制と税金
  6. 相続と事業承継:相続・贈与の税金、財産評価 

といったところです。

この6分野は、等しい難易度・分量で出題されるわけではありません。よく出題される範囲や分野が決まっていますし、学習にかかる時間も異なります。

FP3級は60%で合格するので、全ての分野を満遍なくやる必要はありません。学習時間は少なく得点しやすい、いわゆる「コスパの良い」ものから得点していきます。

最も得点しやすいのは「不動産」「相続と事業承継」の2つの分野です。

私は最初にこの2分野を2周ずつ回して完璧にしました。

不動産」と「相続と事業承継」以外の分野はそれほど難易度が変わらない印象ですが、私は次に「タックスプランニング」を2周回しました。

というのも、もとより全ての章を完璧にする時間はなかったので、どこかを捨てる必要があります。

全ての章に税金に関する章があることはわかっていたので(例えば「ライフプランニングと資金計画」であれば「年金と税金」)、タックスプランニングをやって税金の考え方がわかっていれば他の章の税金の分野も取れるのではないかと思ったからです。

案の定「タックスプランニング」が終わる頃には試験前日、あとは「年金と税金」「金融商品と税金」などの隣接分野や「ファイナンシャル・プランニングと倫理」「ファイナンシャル・プランニングと関連法規」といった暗記量が少なく必ず出題されている部分をざっとみました。

 

やったこと2:テキスト・問題集は2周ずつ回す

一言でいうと:効率が良いのは問題集を解いてからテキストに帰るという流れ

 

FP3級に当たってはテキストと問題集を購入し、

テキスト通読→問題集で問題を解く→間違えたところを確認

をワンサイクルとし、「タックスプランニング」「不動産」「相続と事業承継」についてそれぞれ2サイクル回しました(ただしテキスト通読は1サイクル目のみ)。

使用したテキスト・問題集は以下です。

テキスト選びに関しては『史上最強のFP3級テキスト 』 と迷ったのですが、『史上最強』が網羅性を売りにしているのに対して、『みんなが欲しかった』は分かりやすさやイラスト・カラーを多用した認知負荷の小ささを売りにしている印象を受けました。

時間がない中で集中してインプットしていくことを考えて『みんなが欲しかった』を選びました。

ただ、『史上最強』も周りの評判はかなり良いのでもう少し時間があったらこちらで学習していたかもしれません。

 

想起学習を取り入れて圧倒的に時短

「問題を解いてからテキストに帰る」という流れは以下の記事で紹介した「想起学習」というメソッドを使っているためです。

「想起」が最強の学習法である理由

詳しくは上の記事を読んでいただきたいのですが、簡単に言うと想起学習とは「思い出すという経験が記憶を定着させる」という学習法です。

この学習法によると、テキストを何度も読んだりマーカーを引いていくような学習は本来効率が悪く、問題を解いたり学習した内容を思い返したりして「思い出そうという負荷をかける」ことが学習の近道です。

ということで先ほどのサイクルの中でも、テキストを通読するパートにはほとんど時間をかけずに問題を解き、間違えたところを直すことになるべく多くの時間を割きました。

 

やったこと3:過去問と模試を「ながめる」

一言でいうと:時間がないなりにたくさんの問題に触れておく

 

学習した3章について上の2サイクルを回すと、この時点で試験前日の夕方くらいになっていました。 

ここで、FP協会で公開されている過去問をひたすら眺めました。

というのも、全て紙に解いて回答を見て直して…とやっていると確実に時間切れになってしまうので、過去問ではなるべく多くの問題に触れることを優先したかったためです。

眺めながら「この特例は○○っていう要件があったよなあ〜」とか「この計算は実技でも出そうだなあ〜」とか考えながら取り組み、不安を感じたらテキストに帰ることでインスタントな想起学習を進めていきました。

また以下の模試を買っていたので、夜にかけて3回分解き、間違えた問題のみを復習しました。

理想的には「合っていた問題も自信のないものは見直し、なぜ合っているのか説明できないものは見直し」という風にしたかったのですが、時間がないのでその部分は諦め、なるべく多くの問題を解くことを優先しました。 

ちなみに模試は3回分収録ですが、この時点でいずれも60%の合格率スレスレの正答率でした。

 

やったこと4:当日は間違えたところを流し読み

ここまでが前日の学習なのですが、このように問題を解くことをベースに想起学習を進めていると間違えた箇所がノートなり問題集なりに溜まっていきます。

25時間という少ない時間の中でも

  1. 問題集
  2. 過去問(ただしざっと読んだだけ)
  3. 模試

 をやってきているので、間違えた問題は相当溜まっています。

朝と移動時間で読んでいき、間違えた問題が答えられるようになっているかを確認しました。学科試験と実技試験の間もかなり時間があるので、そこでも実技の問題を中心に間違えたところを確認します。いくつか直前に見直した内容も出題されました。

そのようにして、怒涛のFP3級試験を終えました。

 

おわりに

以上の学習過程で、超短時間の学習にも関わらず自己採点では学科・実技ともに90%得点でき、無事合格することができました。

あくまで資格は学習のマイルストーンであり手段であることを考えれば、「資格取得そのもの」を極限まで追求した時短学習は邪道です。

とはいえ資格を取得できるのは純粋に嬉しいですし、1ヶ月経った今でもある程度の内容は記憶に残っているので、邪道なりに無駄な時間ではなかったかなと思っています。

何かの参考になれば幸いです。

想起学習に関しては以下の記事を読んでみてください

「想起」が最強の学習法である理由

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