東京の井戸

慶應通信で学ぶ20歳の、学びと読書の記録。

【2018】今年買ってよかった本3選

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こんにちは。東京のひとです。

今年ももう年の瀬、今日は2018年に買ってよかったマイベスト本3冊を紹介します。

今週のお題「2018年に買ってよかったもの」

 

 

70冊以上読んだ2018年 

2018年は、私の人生で最も本を読んだ1年でした。

もともと本は好きだったのですが、読むのは小説中心であまり現実の世界について書いた本は読んできませんでした。

しかし今年は意識してあまり興味がわかない本も意識的に読むことにしてみました。哲学、精神医学、経済学などです。

その結果、人生が変わった!といえるような素晴らしい出会いが何冊かありました。今日は私が「読んで良かった」と自信を持って言える本を3冊紹介します。

 

今年最も買ってよかった本3冊

1.ナシーム・ニコラス・タレブ『反脆弱性』上下巻

まず最初は先日もレビューしたこちらです。

著者の名前は『ブラック・スワン』で聞いたことがある方もいるかもしれません。

彼は一貫して「変化」に関する数多くの論文を読み、自身も執筆し、そしてたまにこのような一般書籍を書いています。

彼自身がトレーダーであったこともあり、経済に関する考察はさすがと言えます。リーマン・ショックで「大きすぎて潰せない」ことが問題となった銀行業界ですが、救済合併を重ね、今の銀行業界は当時よりさらに「大きすぎて潰せない」状態になっています。タレブは人体や自然環境、個人のキャリアまで、あらゆる「変化」がある分野で使える考え方として「反脆弱性」という概念を導入し、鋭く切り込みます。

激動の時代に必読の書だと思います。

 

キャリアについて『反脆弱性』をもとに考えてみた記事はこちらをご覧ください。

2.『ファスト&スロー』上下巻

2冊目は『ファスト&スロー』です。(実はまだ読み途中なので未レビューです)

著者は心理学者ですが、行動経済学に大きな影響を与え、なんとノーベル経済学賞を受賞してしまいます。

経済学では伝統的に「人は合理的に行動する」ということを前提としてきました。しかし人間、必ずしも常に合理的に行動するわけではありません。なんの得にもならないのに猫とか飼いますし。経済学では目には見えないけれど「効用」が発生しているのだ、とか色々な説明をするのですが、歴史的に経済学の想定する合理性には多くの反論が寄せられてきたのです。

自分を見ても周りを見ても、全部合理的に動いている人なんていないよね

そこを指摘して経済学を「机上の空論」だと批判する人もいるよ

そこで「行動経済学」という、人間心理を理論に組み込んだ新しい経済学が生まれたわけです。著者は無意識の人間心理を研究することで、私たちが理性によって決めていると思いこんでいる多くのことが、実は直感で決められていたことを発見しました。この功績で行動経済学が大きく前進し、ノーベル経済学賞が与えられたわけです。

その研究をさらに発展させ、さらに関連する様々な心理学の実験を取り上げたのが本書です。

本書のなかで著者は、人間の中には「システム1」という直感をベースにした速い感受性と、「システム2」という理性をベースにした遅い感受性が共存していると述べます。

システム2は、システム1が直感で捌ききれないと音を上げた時にはじめて登場します。よってもし直感に基づくシステム1が間違った判断を下し、システム2を呼びだすまでもないと判断したら、私たちはそのまま間違った直感に基づいて行動することになります。この間違った判断を心理学では「バイアス」と呼び、本書ではこのバイアスが多数紹介されているのです。

人間を、つまり私たち自身をよく知れる名著だと思います。

3.『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

考えを文章にするのが苦手なあなたにお勧めな1冊『20歳の自分に受けさせたい文章講義』 - 東京の井戸

最後は少し実用書よりですが『20歳の自分に受けさせたい文章講義』 です。

実際に活躍されているライターさんが書かれているというのもありますが、まず非常に読みやすい。

全体が講義にわかれている構成から、改行や太字などいっけん書籍らしくない工夫も含め、本全体が「読者ファースト」で作られています。改行や空白の入れ方など直感的な読みやすさを重視するという意味では、先述の『ファスト&スロー』に通じるところもあります。

この本を最も光らせているのは、テクニック集のようになってしまいがちな「文章術」の本でありながら、しっかり全体を貫くストーリーがあるということです。

そのストーリーとは「常に読者を意識する」ということ。

あらゆるテクニックが「読者は読みやすいだろうか」「その分野に関して全くの素人が読んでも理解してくれるだろうか」という視点に基づいて展開されているので、実践しやすいですし、自分の中にしっかりとライティングのための「考え方」を導入することができます。 

この本は文章全般を扱うので、これよりブログや企画書、大学のレポートなど特定の書式のための文章術の本を読んだ方がいいかと思われるかもしれません。しかし、あらゆる文章で「読者がいる」というのは変わらない事実です。まずこの本で、自分の文章の核を作るのがオススメです。

文章を書く必要に迫られている、全ての人に勧めたい1冊。

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