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【慶應通信】「西洋史」レポート1発合格の参考文献と学習法

こんばんは。東京のひとです。

西洋史は、テキストでは高校の世界史+αの内容を網羅的に学びます。

しかしレポートでは課題図書が指定され、比較的新しい歴史学の考え方の理解が問われるため、テキストの学習がレポートの課題解決に直結しない難しさがあります。

今回は西洋史のレポート作成までについて、1発合格した私の学習法を紹介します。

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全体の流れ

私は、

  1. テキストを通読する
  2. 世界システム論の概念を学ぶ
  3. テキストを読みながら生じた疑問について、世界各国史などを読みながら学ぶ

という3段階の学習を行いました。まず抽象的な概念を学んでから具体的な歴史におとしこんでいく流れですね。

抽象→具体の流れは危険なので、必ずテキストを一読してから2.に入るべきです。

例えば以下の記事では英語の文法・単語の知識は具体的にインストールしてから理論を学ぶようオススメしました。英語はあくまで具体的なことばがあって、それを観察することでルールができているので、具体→抽象の順にできていますよね。

 

【慶應通信】知識ゼロから「英語2」に1発合格するロードマップ - 東京の井戸

 

歴史もまず具体的な事件や出来事があり、それを後世の歴史家が解釈して抽象化しているわけです。ですので具体→抽象の順にやれば、あらかじめインプットされている具体的な事件や出来事に解釈を当てはめて「本当にこの解釈が成り立つかな」と批判的にみることができるようになります。もし歴史解釈を学んでから事件や出来事を学ぶと、その解釈の枠組みができてしまっているので、批判的に解釈を崩すことは困難です。

今回のレポート課題は世界システム論についてなんだから、世界システム論の解釈を崩す必要なんてないんじゃない?

いや、このレポートは「世界システム論を盲信せよ」ということではないよ。あくまで昔の歴史解釈と世界システム論の比較を求めているので、はじめから世界システム論の見方で凝り固まるのは危険だよ

というわけで、私はテキストを一読してから課題図書に入りました。1.は特に暗記などせずただ読んだだけなので、以下では2から説明していきますね。

 

世界システム論を深める

まずは課題図書を読む

レポートの課題では「世界システム論」の概念を掘り下げることが重要になります。

課題図書はこちらですが、世界システム論の概念を噛み砕いて説明した放送大学の講義が元になっていますので、課題図書から入って問題ないと思います。

『近代世界システム』の原典にあたる

私は課題図書のあとで、『近代世界システムⅠ』(ウォーラーステインの原典の翻訳です。最近書かれた本なので、決して難解ではありません)を読みました。

なぜかというと、この本では冒頭で世界システム論への各方面からの反論や、従来の歴史観との対立などが述べられているからです。つまり、従来の歴史解釈との比較をウォーラーステイン自身が行ってくれているわけです。使わない手はありません。

世界システム論は全4巻なので、一応全巻読みましたが、私のレポートに直接関わる記述は少なかったので、必ずしも必要ではないと思います。気になる方のためにリンクだけ貼っておきます。

世界システム論に対立する見方を知る

はっきり言って、ここまでで書くことは可能です。ただ、ここまでだとウォーラーステインの著作とその解説書という、いわば「世界システム論者」のみしか取り上げていないことになり、議論の進行上どうなんだろう?と思ったので私は追加で以下の2冊を参照しました。

まず、こちらのアンドレ・ギュンター・フランク『リオリエント』は世界システム論の最大の反対意見で、世界システム論を「西洋中心主義」として徹底的に批判し、18世紀以前のアジアの役割に光を当てた重要な書籍です。

私は(必要か不明でしたが)「西洋中心主義に対する批判」は「西洋中心主義」あっての議論なので、「世界システム論は大きな議論を巻き起こし、例えば世界システム論を批判する人びとによってアジアの役割が取り上げられ反論された。…このように、世界システム論は広範な議論を巻き起こしつつ、経済的な一体としての世界像を定着させた。(私の提出したレポートの文とは関係ありません)」のように少し強引にまとめました。

そして、こちらの書籍は「なぜ西洋の経済圏が分岐(世界的に拡大)し、アジアの経済圏はそうはならなかったのか」について述べた本です。

こちらは字数が入らないことが明確だったのと、「世界システム論によって巻き起こった新たな議論」である点は『リオリエント』と変わらないと思われたので、軽く読書として読むに留めました。レポートには関係ありませんが、資本主義世界に生きるものとして、そのルーツを辿るのは興味深かったです。

 

まとめ:バランス良い記述を

おそらく課題図書が一番気合いを入れて読む書籍になると思いますが、つい世界システム論サイドの記述に終始しないよう注意が必要だと感じました。求められているのは比較なので。

その点のみ留意しつつ、世界システム論の説明、対立する従来の歴史解釈、を詳述し時間・字数その他の余裕によって『リオリエント』などで肉付けすれば良いと思います。

 

各国史を参照する

テーマ設定

各国史と絡めて論じるところでは、テーマ設定がきわめて重要になります。

『世界システム論講義』を読んでいるうちから、疑問に思ったところ・深められそうなテーマをメモしておくことが大切です。

詳細は省きますが、私はアイルランドの周辺としての歴史と中国について書きました。

書き終わった後、ふと

中国について書いちゃったけど、この科目西洋史だな。大丈夫かな

と思いましたが、エイヤーっと出したら合格しました。様々な指摘をいただいていましたが、中国を選んだこと自体へのご指摘はなかったので、しっかりと西洋の歴史や世界システム論と関連づけられていれば大丈夫なのでしょう。あまりオススメはできません。不安な2ヶ月を過ごすことになります。

 

参考にした書籍

あえて上げるまでもないかもしれませんが、各国史を参照する必要があったので以下の2冊を参照しました。また、中国の方では先にあげた『世界システム論Ⅰ』や『リオリエント』の記述も一部参照しました。アイルランド史は今年出たばかりですね。

また、中国の方はイギリスとも絡めたためちょうど新刊だったこちらも読みました。結局レポートには使いませんでしたが、よくまとまっている良著でした。

おわりに

歴史系をやってみてわかったのですが、歴史は突き詰めればいくらでも突き詰められるので「ここで終わり」というポイントを探すのが難しいです。

聞かれたことにのみ答える、ということをもっと意識したいと思いました。

以上、「西洋史」レポ1発合格の参考文献と学習法でした。参考になれば幸いです。

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